セレクトセール初体験

2007/07/14(18:46)

 たまにはデータ以外の話題も。

 と、いうわけで、先日、北海道苫小牧はノーザンホースパークで行われたセレクトセールへ行ってきた。実は、というほどでもないが、当歳、1歳を見るのは今回が初めて。昨年にも行くチャンスはあったのだが、お財布の都合で断念。しかし今年はそれを教訓に、最初から予定に入れて資金を貯めていたし、CBC賞でブラックバースピンが気持ちカンパしてくれたおかげで、難なく行くことができた。それに、2歳馬だが、阪神競馬場のブリーズアップセールや、宮崎育成牧場の九州トレーニングセールにまで足を運んでおいて、誰もが注目するセレクトセールに行かないわけにいくまい。

 さて、ノーザンホースパークにつくまでの流れは三浦が書いてくれたので割愛するが、いやはや人の多いこと。調教師や厩舎関係者はもちろん、一般の競馬ファンではないだろうかと思わせる人までいて、何ともいえない雰囲気だった。

 そうしてパレードリンクの一角を陣取り、1歳馬観察。とはいっても、初めて目の前で見る若駒。どこをどう見たものやらと、どうにも視点が定まらない。その不振な挙動が馬に伝わったのか、馬に随分と睨まれたり鳴かれたり。おとなしかったはずの馬が、なぜか私と三浦の目の前では落ち着きをなくすのだ。「一体、何なんですかねえ……」とは三浦。私にも原因はわからないが、「ちょっと肉食ってきます」とか「ちょっとデザート取ってきます」と三浦が席を立っている間にも同様のことは起きていたし、私1人だった翌日の当歳馬の時でも、一緒に歩いている母馬がこちらをジロリと睨みつけてきた。エイダイクインなど、こちらに顔をまっすぐ向け、通り過ぎてもまだ振り向きながら睨んでいたほどだ。あれだけの視野があるにも関わらず、わざわざ真正面を向いて睨むのだから、よほどの理由があるに違いない。その理由が何なのかはわからないままだが、とりあえず、原因を持っているのが三浦ではなく私であるということは明らかだった。

 そんなことを考えながら馬体観察。1歳馬ともなると随分と競走馬らしい格好になっている。ファッションショーの06など、とても1歳とは思えない、2歳馬に混ざっても違和感がないのではないかと思うくらいに大きかった。が、当歳は生まれて数カ月。視界から母馬が消えると鳴き出すし、引き手の思うようには動いてくれないしで、その光景はほほえましくもあった。正直言って馬体の見方はわからなかった(なんてぶっちゃけていいわけがないのだが)が、わからないなりに何か感じるものはあるようで、「あ、いいな」とか「あ、かっこいいな」と思うことはよくあった。ただ、1歳馬の場合、そのほとんどがシンボリクリスエス産駒。ブリーズアップセールでもそうだったが、父に似て、みんな見栄えする馬体なのだ。スマートで、夏の日差しを浴びてビカビカに光っている。父と同じ黒鹿毛ならなおさらだ。それを「あ、いいな」と素直に思い込む。センスないよなあ、と三浦とため息をついた。ちなみに、当歳馬ではシンボリクリスエス産駒よりも、ネオユニヴァース産駒の方が良く見えた。なぜそうなのか、と問われると答えに窮してしまうが、こんなことではこの先トラックマンを名乗っては行けない。スッと応えられるようにならねばなるまい。今後の課題だ。

 ずっとパレードリンクに陣取っていたので、セリ会場の方へ足を踏み入れたのは、ほんとに帰る直前の数分。とはいえ、場外にもスピーカーで鑑定人(オークショニア)の声を流していたので、セリの状況は大体把握できた。今年は昨年のような超高額価格馬は出なかったものの、それでも億単位の値段がついた馬が数頭。たった数秒で、我々の年収くらいの金額幅でポコポコと競りあがっていく様は圧巻。こういう雰囲気の中にいると「金銭感覚狂っちゃうよね」などと言ってしまいそうなものだが、あまりに桁が違ったせいか、そんなことはまったくなかった。すっかり慣れてしまった感はあるが、異様といえば異様だろう。

 と、初めてのセレクトセールの感想はこんなところ。セレクトセール外での感想はほとんど三浦が書いてくれると思うが、一番印象的だったのは初めて食べた味噌ラーメンがおいしかったということか。こういうセールは毎年足を運んで初めて意味を成すものだと思うので、来年も、再来年も、ぜひ足を運んで勉強したいと思う。

※写真はエアグルーヴの06です
 
(坂井直樹)

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